〔締め切り迫る!〕経営資源引継ぎ補助金について

■ はじめに ━━━━━・・・・・‥‥‥………

私がM&Aに携わるようになった2000年代前半には、「M&A」は非常にイメージが悪く、銀行もM&A目的の貸付は行わない時代でした。
(海外進出、大手企業の再編や業績が厳しい企業の救済目的がほとんどであった。)
それが近年では、中小企業の後継者不在によるM&Aの増加などを受けてM&A件数は4千件(レコフ調べ、2019年のデータ)を超え、また7月19日から放送開始となったドラマ「半沢直樹」でもM&Aがテーマとして扱われるなど、ぐっと身近なものになっています。
そのM&Aを更に身近なものにする可能性のある経営資源引継ぎ補助金について解説します。

■ 経営資源引継ぎ補助金とは ━━━━━・・・・・‥‥‥………

新型コロナウイルス感染症等の影響で廃業が懸念される中小企業の経営資源の引継ぎを促進し、
我が国経済の活性化を図るために、 経営資源引継ぎ補助金では事業再編・事業統合等に伴う経費の一部が補助されます。

■ 申請類型と補助額  ━━━━━・・・・・‥‥‥………

【買い手支援型(Ⅰ型)】
・補助上限額:200万円
・補助率:2/3
・対象経費:謝金、旅費、外注費、委託費​、システム利用料​
【売り手支援型(Ⅱ型)】
・補助上限額:200万円(+廃業費用450万円)
・補助率:2/3
・対象経費:謝金、旅費、外注費、委託費​、システム利用料​
(廃業費用):廃業登記費、在庫処分費​、解体費、原状回復費​

■ 審査基準について  ━━━━━・・・・・‥‥‥………

​買い手支援型(Ⅰ型)・売り手支援型(Ⅱ型)、それぞれの審査基準となる項目は以下の通りです。
【買い手支援型(Ⅰ型)】
①案件が具体化していること​
②財務内容が健全であること​
③買収目的・必要性​
④買収による効果・地域経済への影響​
【売り手支援型(Ⅱ型)】
①案件が具体化していること​
②譲渡/廃業の目的・必要性​
③譲渡/廃業による効果・地域経済への影響

■ 審査基準のポイント  ━━━━━・・・・・‥‥‥………

I型、Ⅱ型共に、M&Aシナジー効果(M&Aにより売り手が従来のまま単独で経営していたよりも層状効果が出る、要は1足す1が2以上になる)について説得力を持って示すことができるかという点が大きなポイントになると思われます。
シナジー効果については、収益面でのシナジー(魅力的な商品を持っている会社が強力な販売網を持つ別の会社をM&Aすることにより売上増を実現する、あるいはその逆)とコスト面でのシナジー(M&Aによりスケールメリットを活かして集中購買を行う、管理業務を共通化する、スケールメリットを活かした資金調達など)が代表的なものになります。
M&Aによるシナジー効果を織り込んだ事業計画を作るのがベストだと思われますが、税理士などの専門家の中でも「実際に自分で手を動かして」M&Aや事業計画策定に携わった経験のある方は限られると思います。
申請期限がタイトになっていることも併せて考えると誰にアドバイスを依頼するかで大きく結果は変わってきそうです。
ちなみに、私は過去15年以上M&Aや事業計画策定に携わってきましたので、豊富な経験を有していると自負しております。ご相談があれば、ページ下部のお問い合わせフォームからご連絡ください。

■ 補助金交付までのステップ  ━━━━━・・・・・‥‥‥………

  1. 交付申請(郵送の場合、8月21日まで、オンライン申請の場合は、8月22日まで)
  2. 交付決定通知(9月中旬予定)
  3. 補助対象事業実施(最長で2021年1月15日まで)
  4. 実績報告(事業完了後15日以内)
  5. 確定検査、補助金交付(2021年3月下旬予定)

■ 留意点  ━━━━━・・・・・‥‥‥………

今回の補助金によりM&Aにかかるコストが下がることになり、ハードルも下がると思われるが、M&Aの6割-7割は失敗と言われているように、
成功確率が低いということを念頭に置いて、くれぐれも補助金ありきのM&Aなどは行わないように注意したい。

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